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卒修了生への挨拶 その2/3

これからはこれからの将来について触れましょう.私は1985年に大学を卒業しました.ちょうど30年前です.君たちも30年後には私のようにフィジカル的には白髪や老眼となるのでしょう.

さて,30年前は銀行や証券会社がつぶれることはありませんでした.電機メーカーはとても元気でした.もう少し,30年前と現在を比較してみましょう.大衆の問題と情報科学に関することを比較します.先ず大衆の問題は以下のことがありました.

  1. 飲み会の標語「イッキ!イッキ!」⇒ 今では禁止
  2. タイガースファンは「トラキチ」⇒ 今はカープ女子,オリックスの「オリ姫」, DeNAの「ハマっ娘」,・・・.
  3. 「私はコレで会社をやめました」⇒ 今はセクハラという単語を使うでしょう.
  4. NTT(電電公社)とJTT(日本たばこ産業)が民営企業として発足
  5. 経済に関係『プラザ合意』:円高ドル安に誘導しました.一日で235円が215円になった.君たちの入学した年の10月31日は史上最高値75.54円(2011年) ⇒ ちなみに,今は印刷機ぐるぐるで大量印刷で円安になっています.とても心配しています.必要以上に溢れると円が安くなりすぎていきます.アンダーコントロールできないことになります.バブルの芽も出始めているようです.

一方,情報科学に関することは以下のことがありました.

  1. 日本初の携帯電話(ショルダータイプ)が販売 → 今では当たり前
  2. インターネット管理体制が米軍ARPANETから全米科学財団NSFNetへ移行
  3. 1982年:セブン-イレブンが全店にPOSシステムを導入 → 今は当たり前. 
  4. 1984年:ソニーから5万円以下CDプレーヤー販売 → 今は5000円
  5. 1986年:販売枚数ベースでCDがLPを追い抜いた

これから30年はどうなるのでしょうか.私もわかりません.ですが,情報科学の分野では2045年には人工知能が,人間の知能を超えるという予測があります.いわゆる「2045年問題」です.「2045年問題」とは2045年にはコンピューターの性能が人間の脳を超えるという予測です.この予測はコンピューターチップの性能が18ヶ月(1.5年)毎に2倍になると予測した「ムーアの法則」に基づいて作られています.この法則は人口統計法則と同様に,珍しく当たる法則の一つです.

今まで以上にテクノロジーの影響が社会に出てくることが予想されます.結果として「働き方」が変わっていくだろうと思います.会社もいまのような形であるのかどうか分かりません.先日のニュースでは,銀行のFAQに対応する人工知能システムが紹介されていました.これが洗練されていけば人手を減らせるわけです.大学もいまみたいな形で存在するのか分かりません.君たちの母校も形を変える可能性があります.

さて,これからの時代はどのように生きたら良いのでしょうか.私の考えをまとめたいと思います.あくまで私の考えなので真似をする必要はありません.

原則として人は人,自分は自分で良いと思います.自分の人生を生きれば良いと思います.各自が自分の人生を生きれば,それによって社会の多様性も担保できます.

自分の人生を生きるためには,自分は何をしたいのか? 自分は何が欲しいのか? そのために「働き方」をどうすればいいのか? 仕事と私生活との折り合いとかバランスををつけるのか? 仕事と私生活を分離する必要があるのか? なども是非考えて欲しいものです.誰か上に言われたからとか,親に言われたとかで決めるのはもったいないような気がします.しかし,何も疑問に思わずそうして生きるのも間違っているわけではありません(その方が上や親のせいにできるから楽かもしれません.でも上や親は責任をとってくれるわけでありません.むしろとらない人が多いと思います).正解はありません.自分で考えれば良いと思います.

自分の人生を自分の意志で生きましょう.自由に生きましょう.もちろん自由とは好き勝手という意味ではなく,義務が伴うものです.義務とか制限があるからこそ自由を楽しめるのです.