慶彦選手の盗塁術-「全体をぼんやり見る」と研究活動

1979年日本シリーズ,あの「江夏の21球」の場面でショートを守っていた選手は?
高橋慶彦さんです.彼をモチーフにして,村上龍さんは『走れ,タカハシ! (講談社文庫) 』という本を書いています.カープ不動の1番ショートで,今でいうところのイケメン選手でした(当時はイケメンという言葉は使われていませんでした).何度か盗塁王になっています.1979年日本シリーズMVPは江夏さんではなく慶彦選手でした.

彼について川口和久さんがWebコラム02で書いていました.

俺のメンタルを鍛えてくれた高橋慶彦さん/川口和久Webコラム02 - 野球:週刊ベースボールONLINE

俺がなるほどと思ったのは、盗塁の話。投手のクセを盗むというと、グラブの動きがとか、肩の動きがとか、すごくパーツを言うことが多いけど、慶彦さんは全体をぼんやり見ると言っていた。要はグラブだけ見たって分からないんだ。ぼんやりと言うのは考えずに見るという意味じゃなく、一カ所に集中し過ぎず、全体をバランスよく見るということだね。そうすると逆にけん制のときのグラブの動きの違いとかがはっきり分かるらしい。「そうなりゃ盗塁なんて簡単よ」と言ってたけど、これもまた一つの職人技、いや名人芸だね。

この慶彦選手の「全体をぼんやり見る」(一カ所に集中し過ぎず,全体をバランスよく見る),研究活動,とりわけ,論文をまとめるとき,研究の構想を練るとき,重要な感覚だと思います.俯瞰するということかな.